「日本一を取りたい」
この想いが入部動機でもあるし、入部してからのすべての原動力である。
後で後悔したくない、一つ一つが日本一に繋がるという想いで、常にやっていることに手を抜きたくなかった。
日本一に貢献するために自分が何ができるのか、考え続けできることは何でもしてきた。気づけば常に部活が最優先になっていた。
小さい頃から平和主義でスポーツとは無縁の自分にとって、すごい変わり様だった。それだけこの目標が大きかった。
振り返ると1,2回生のうちは成長できることが、部活にいる時間がただただ楽しかった。自粛中もできることを探してモチベーションが下がることはなかった。
部外の人に、プレーもしなくて楽しいのか、と言われても気にならなかった。
そのまま迎えた2回生の特別大会の阪大戦、ベンチに入ったこの試合で負けた。アップから雰囲気を変えることが出来なかった自分に無力感を覚え、結局スタッフは何も出来ないのか、部外の人から言われた言葉が一気に思い出されて悔しくなった。
結局点を取ることのできない、自分ではプレーできないスタッフが日本一のために何ができるのか。こう思ってしまったこと、無力感を覚えたことさえも悔しくて、改めてチームを強くしたいと仕事の質に貪欲になり、非正規練に力を注ぎ、PL視点に近づこうとした。
ラクロスのことを勉強しても自分でプレーしないために距離も感じた。でも先輩方のプレーを見ること、同期の活躍や成長が嬉しくてどんどんラクロスを知りたくなったし、MGとしての視野も広がった。
3回生になって、自分の成長にも繋がると思いMG育成担当になった。コロナで思うように進められないなかで、人に頼れない、人に強く要求できない、物事を丸く進めようとする、自分の悪いところばかり見えてきた。人に会って普通に振る舞うのが辛い日もあった。でもみんなに頼って良いと思わせてくれたのが同期だった。
ラストイヤーに差し掛かり、日本一への想いがより強くなり、考えることも増えた。人によって部活への取り組み方は違って、すぐには受け入れられない考えもあるなかで、3回生から見えていた自分の性格をすぐに変えられないことへの苛立ちがさらに積もった。考えすぎて人に会って普通に振る舞うのが辛い日も増えた。でも「日本一を取りたい」、この想いだけは変わらずに頑張れた。同期との会話で、変わり切るよりも、それぞれの良さでお互いを高めあえば良いと思えた。
4年間を振り返って、筋トレや自主練、非正規練どこにおいても自分より頑張っている同期がいつもたくさんいると思ってきて限界を決めずに突き進んで来れたし、たくさん支えられてきた。何があろうと、みんながチームを強くしたいがための指摘や発言だと思うと受け入れられた。
MG以外のことでも誰かがやらなければならないことを放っておくのが嫌で自分でやり、本当に「自分で」やりたいことが何なのか考えた時もあった。そこで、「人のため、チームのためになることをやる、それが自分の成長に繋がる」という答えに辿り着いたのも、KULのみんなといる時間が好きだから思えることだった。
そして迎えたリーグ戦。
開幕戦から、これまでとは比べものにならないほどに試合に感情が左右される。そして9月4日のKG戦で負けた。ただただ悔しかった。
でもまだまだみんななら、みんなとなら強くなれると思った。それだけ同じ熱量を共有していると思えた。
もう負けを味わいたくない。ただ日本一になりたい。いつもどこまでも応援してくださるOBOG、保護者の皆様に結果で恩返しがしたい。
残された時間もあと少し。一つの目標があればまだまだ強くなれるはず。
貪欲に成長し続けて、まだまだ互いに刺激しあい、そして日本一を取りにいく。
MG 中村優梨花