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2022

22KUL Emotion #4 堀江晃平


「強いチームに入りたい」

そう思ってラクロス部に入った。




小中高と野球をやっていた。そのいずれも、いわゆる“弱小チーム”で、「勝ったらすごい」「負けたら仕方ない」そんなチームだった。


高校時代は、強豪校とトーナメントで当たることもあった。でも負けるのは当たり前、そしていつもコールド負けだった。最後の試合もそうだった。そもそも勝てると思って試合をしてなかった。


スポーツは、勝敗がつく。勝った方が強いし、負けた方が弱い。そんな世界だ。

その中で、勝てると思って試合に挑めないこと、負けても仕方ないと思うこと、そう思ってしまう程度の努力しかしてこなかったこと。それが悔しかった。


そして大学生になった。部活をするつもりはあまりなかった。でも新歓の時に、どこかのサークルの先輩に「大学は人生で最後の自由な時間や」と言われた。

「最後」その言葉の意味を考えた。

そして部活をしよう、後悔しないようにしよう、そう思った。


そんな中で初めて部活の新歓に行った。それがラクロス部のモデルゲームだった。高校時代の先輩や、知り合いの先輩もいて、その人たちがラクロスについて熱く語ってくれた。

「俺たちは日本一をとる、絶対勝つ」



“かっこいい”



そう思った。その時はラクロスがどんなスポーツで、京大が強いのか弱いかもわからなかったけど、こんな先輩になりたいなと思った。そしてそんな先輩に憧れて、その日のうちに、入部しようと思った。


ラクロス部に入ってからは、いろいろな経験をさせてもらった。朝4時に起きて、昼まで練習して、夕方自主練して帰る。今思えば、よくやってたなと思うけど、その時は楽しくて無我夢中で練習していた。


そんな日々を過ごしながら、現実が厳しいことも知った。19KULは関西決勝で関学に負け、その関学も東北に負けて、その東北も早稲田に負けていた。厳しい世界、そんな甘くないと思ったことを覚えている。



20KULがスタートした。

つま恋で頑張ってなんとかAチームに入れてもらおう、そう思って練習にしていた。

でも、コロナウイルスが流行した。練習も無くなった。先行きが見えない中で、家でzoomトレーニングを続けていたが、ある日全学がないことが分かった。


「4年間目指し続けてきた目標が無くなるという事」


2回生の自分には想像もできなかった。自分だったら辞めてしまうのかな、そうとも思った。

でも次の日の朝もzoomで先輩はトレーニングしていた。自分たちに暗いところを見せずに明るく振る舞ってくれた。練習が始まると、いっぱい指導してくれた。先輩は筋トレも自主練もめちゃくちゃしていた。


そんな先輩たちがやっぱり 


 “かっこよかった”


月日は経ち、特別大会が終わり、20KULが終わった。



21KULが始まった。

今年こそはと、誰もが意気込んでいた。

年始の練習試合や、トップリーグなどを見ても、今年は「日本一」取れるそう思っていた。

全学の決勝で、スタメンで出て、活躍して、チームを勝たせよう。そんなイメージまでしていた。


でも、現実は甘くなかった。

日本一どころか、関西3位という結果で終わった。最終戦では1Qしか出れなかった。何もできなかった。点を決められたし、いいプレーもなく、明らかに実力が足りなかった。試合が終わって、悔し涙が出た。試合に負けた悔しさというより、何も出来なかった自分が悔しかった。


それまでの3年間、試合に負けた時でも、練習が上手くいかない時でも、どんな時でも不思議と


「自分達の代は“日本一”取れる」

“なんとなく”そう思っていた。

でも、この立命館に負けた時、初めて、来年も日本一取れないんじゃないか。全学にも行くことが出来ず終わるのではないか、そんなことが脳裏をよぎった。



思い返すと


「強いチームに入りたい」



そんな気持ちでラクロス部に入ったが、本当に“入っただけ”だった。練習は人並みにはしていた。自主練習も筋トレもそれなりにはしていた。しかし、チームに関わること、チーム運営などは、先輩や試合に出ている一部の同期に任せっきりだった。これまでの野球してた時と同じ、チームのことを考えること、責任感から逃げていた。


そしてそんな自分は憧れていた

“かっこいい”

先輩とは程遠かった。




変わろうと思った。

副将になった。

22KULが始まった。


「強いチームを“作る”」


そのことだけ考えて1年過ごしてきた。

いや、1年間 “しか” 過ごせなかった。

もっと下回生から意識しなければならなかった。

去年まで幹部としての経験がなく、今年も特別、何かをした訳でもない。自分が副将に相応しかったのかも分からない。



でもこの1年間、日々の練習から、チームのことを誰よりも考えて過ごしてきたつもりだ。

練習の雰囲気が悪い時も声出すし、ボールケアも積極的にした。筋トレも自主練も率先して行った。



幹部になり、気付かされることも多かった。

自分がこれまで、気づかないところで練習を運営してくれていたスタッフ。

毎日練習に来てくださるコーチさん。

いつも応援してくれるOBさん。

感謝してもしきれません。いつもありがとうございます。



そんな22KULは、年始の時とは比べられないほどに、成長していった。


4回生がチームを引っ張り

3回生がスタメンを争うようになり

2回生が試合で活躍する


そんなチームが誇らしかった。


もちろん順調ではなかった時もあった。

トップリーグでも、リーグ戦でも関学に負けた。

関東遠征でも勝てないことも多かった。


でも、


「今年の京大は、日本一取れる」


これまで“なんとなく”思っていたのとは違う。

今は自信を持って言える。



11/27まであと37日


日本一を取ろう。

日本一“強いチーム”になろう。



2022/10/21      #4 堀江晃平


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