平素よりKULへの温かいご支援、ご声援を賜り、心より感謝申し上げます。
日本一。
それは、私が小学生の頃から目指してきた目標である。
小学校、中学校ではハンドボールで選手として日本一を目指した。だが、目標を達成することはできなかった。
大学に入学し、男子ラクロス部の新歓で耳にした『日本一』という言葉に惹かれ、そしてそれを目指す先輩方の姿に憧れ、
『ここなら本気で日本一が獲れる。』
そう信じて入部を決めた。
1年生の時、4年生の先輩がすごく眩しかった。
リハビリやトレーニングなど、トレーナーの専門的な部分で選手と向き合う姿に、ベンチで選手を支え試合に勝ち続ける姿に、憧れた。
だからこそ、毎日6時間程テーピング練習をする日々を過ごしたり、授業後に部室の本を漁って怪我・解剖について勉強したりすることが、ただただ楽しかった。
2年生でヘッドトレーナーになった。
4年生の先輩が引退し、2年生が最高学年となった。
下回生でリーダーをするからこそ、組織に新しい風を吹かせることができるのではという期待から立候補した。
そんなに甘くはなかった。
先輩からトレーナー組織全体としての業務の抜け漏れを指摘されること、同期から情報共有の甘さを注意されること、そんなことはざらにあった。
過去のドキュメントを調べたり、先輩に連絡を取ったり自分なりにできることはしたつもりだったが、なかなか成果に結び付かなかった。
2年生で唯一の正規練幹部として練習後のミーティングに参加した際には、TR組織として正規練幹部の意向とは反対の意見を言わなければならない時もあった。
そんな日にはミーティングの前日から緊張し、不安を胸に練習に参加した。
先輩に反対意見を伝えることが、先輩から嫌われることが怖いという自分勝手な理由で、うまく発言できず、トレーナー組織に申し訳なさを背負うこともあった。
正直トレーナー知識も十分でない、トレーナー組織の理解も浅い、そんな状態でのリーダーは私にとってプレッシャーで何度も何度も泣いた。
自分は弱く、少人数組織のリーダーさえ務まらないことを痛いほど自覚した。
3年生ではヘッドトレーナーに立候補することを辞めようと思った。
グラウンドで泣きながら先輩に相談したこともあった。
でも、私はヘッドトレーナーとして過ごした1年で、どれだけ辛くても最後まで向き合い続けるからこそ相手やチームへの理解を深められること、リーダーとして関わることでチームに与える影響力の大きさを下回生ながらに感じた。
トレーナー組織を最高の組織にしたいという強い想いとチームにリーダーとして貢献し続けたいという気持ちを諦めるわけにはいかないと思い、3年生もヘッドトレーナーに立候補した。
3年生でヘッドトレーナーになってからは、同期トレーナーと相談をしながら、今までとは違った形で個人の強みに合わせて分野分けを行い、どの分野においても積極的に新しいことができる雰囲気・環境作りに取り組んだ。
やっと私の目標としていた「組織に新しい風を吹かせること」が形になってきているように感じた。
もちろん楽しいことばかりではなかった。
後輩プレイヤーから不満が出たとき、自身の詰めの甘さを自覚した。
でも、その時の自分は2年生の時とは違って、気付けば冷静に今やるべきことを探し行動に移していた。
4年生ではスタッフリーダーとヘッドトレーナーを兼任している。
トレーナーだけでなく、スタッフ全体をまとめるようになった。
向上心の高い後輩スタッフに恵まれ、熱量高く様々な視点から物事を捉えられる同期スタッフに支えられここまで来た。
壁にぶち当たることも、もう怖くない。
今までの経験でどんな壁も乗り越えられる自信がついた。
そして何よりも今年のスタッフ組織は本当に強い。
話は変わって、私のラクロス人生を語るうえで欠かせない審判についても少し書きたいと思う。
試合で勝つことの次に嬉しいことはチームから頼られることだ。
「今のプレーって反則?」とか「こんなプレーしてみたいけどルール的にはどう?」とか、
どんな些細なことでも頼られているこの瞬間がすごく幸せだった。
誰かの質問に答えることが、ルールを知っているからこそプレーの可能性を広げられることが、いつか試合の勝利に繋がると本気で思えた。
もし、ルールについて話した選手がそれを覚えていて反則を回避できたならこれで得点機会を1回確保することができる。その積み重ねが大事だと信じている。
それが審判員としての大きなやりがいの1つだ。
その他にも、審判を通してたくさんの人と関われたこと、2級昇級という形で努力を示せたこと、男子審判プロジェクトとして講習会やイベントの運営ができたこと、審判部の育成担当の方と一緒に関西審判祭りをできたこと、全てが貴重な経験で、そのおかげで私のラクロス人生は2倍にも3倍にも充実したものに変わったと思う。
そして
ヘッドトレーナーとしても、審判としても、大切にしてきた強い想いがある。
チームで唯一無二の存在になることだ。
自分らしい、自分にしかできない方法でチームに貢献したい。
それが1番チームを強くできると思うから。
だからこそ、2年生からのリーダーも審判としての昇級・男子審判プロジェクトも、躊躇することなく飛び込めたのだと思う。
そんな挑戦ばかりのラクロス人生もファイナル3決勝というところまで来た。
スタッフ組織は間違いなく最高の組織になっている。
もう怖いものはない。
全員で戦い続けよう。
日本一を獲るまで。
最後に感謝のメッセージを伝えさせてください。
審判員の皆様へ
杏樹さん、あやさんをはじめ、審判員の皆様にたくさんのことを教えていただいたおかげで成長することができました。
いつも本当にありがとうございます。
また、審判員の皆様とラクロスを見る、お話をする、一緒に試合を走る、そんな時間が大好きです。
これからもよろしくお願いします。
先輩方へ
たくさんお世話になりました。
Frの私たちを全力で育ててくれた30期さん、私をヘッドトレーナーとして正規練幹部の一員として受け入れ支えてくださった31期さん、年始ミーティングから絶えず真剣に向き合い続けてくださった32期さん、泣いている私の背中を押してくださったなだるさん・パズーさん・やすしさん、本当にありがとうございました。
後輩達へ
ラクロスと真剣に向き合い自主練を重ねる後輩、ご飯に誘ってくれる後輩、私が食堂で落ち込んでいたらそっと前の席に座って笑かしてくれる後輩、、、
そんな皆にたくさん救われてきました。
みんなとバカ話して笑っては、真剣に練習に取り組む、その時間が幸せです。
そんなみんなと最高の景色が見たいです。あと少し、日本一まで一緒に戦いましょう。
同期へ
リーグ戦の舞台で輝く同期の姿は、本当にかっこいいです。
2年生の頃から活躍し続けてきた仲間や、部活への想いを真剣に語り合える存在、そして常に練習や自主練にストイックに取り組む人たちと共に過ごせた4年間を、心から誇りに思います。
33期としてKUL人生を歩めたことが、私にとって最高の幸せです。
Frの頃はなかなか勝てなかった代が、ついにファイナル3決勝まで来ました。
33期が引っ張ってきたこの25KULで、本気で日本一を掴みにいこう。最後まで全員で戦い抜こう。
後輩スタッフへ
頼りない部分もたくさんあったと思うけれど、ここまでついてきてくれて本当にありがとう。
スタッフミーティングでも学年関係なく積極的に発言してくれたり、向上心高く新しいことに挑戦したいと伝えてくれたり、そんな後輩に支えられてきたからこそ私はリーダーをやり抜くことができたし、今のスタッフ組織があると思います。
本当にありがとう。
そして、「ご飯行きたいです!」とか「相談があって、、、」とか「尊敬してます!」とか、そんな風に私に声をかけてくれることがいつも嬉しかったです。みんな可愛くて大好きです。
あと少し、一緒に頑張ろうね。
後輩トレーナーへ
常に冷静に物事を考えられるりーひょん、自身としっかり向き合い続けられるこんちゃん、審判もトレーナーも頑張れるそうちゃん、育成リーダーをやり抜ける力があるしっかり者のみと、視野広く様々なところに配慮ができるきよか、組織を明るくしてくれながらもメリハリをもって部活に取り組めるやい、個性溢れる後輩と一緒にトレーナーができて幸せです。面談では部活への本音を伝えてくれて一緒に泣いたことも、ご飯に行った時には真剣に部活の話をしたり雑談をしたりしたことも私の大切な思い出です。
おそらく無理な要求をしてしまったこともあったと思うけど、いつもその期待に応えてくれてありがとう。それぞれが壁を乗り越え、頑張ろうとしている姿を見てすごく嬉しかったです。25KULもそれ以降もきっとみんななら最高のトレーナー組織を築けると思います。
偉そうなことを言ってしまったけど、あと少し最高のトレーナー組織を追求しリーグ戦を走り抜けよう。
あやりへ
あやりと一緒にTS幹部をできて本当に良かった。
異なる役職に対して寄り添う環境がつくれたこと、スタッフ組織での困難を乗り越えられたこと、あやりと一緒だったからできたことだと思っています。
何か新しいことを始める時、問題が起きた時、様々な視点からリスク管理をしつつ、ああでもないこうでもないと言いながら2人で考える時間がすごく楽しかったです。
マネージャー同期が他にいなくて大変なこともたくさんあったと思うけど、優しく強くマネージャーリーダー・主務を務めるあやりはかっこよかったよ。
ありがとう。そしてあと少し一緒に頑張ろうね。
ごとへ
ごとりんとは泣きながら喧嘩したり、お腹が筋肉痛になるほど笑ったり、部活のことを真剣に語り合ったり、たくさんの時間を過ごしてきました。
私がこれほどまでに腹を割って話せる相手、どれだけ喧嘩しても信頼関係が壊れることはないと信じられた相手はごと以外にいなかったと思います。
部活動で私が行き詰まった時には何度もごとに助けてもらいました。
困っている私の代わりに行動を起こしてくれたり、落ち込む私のそばで鼓舞してくれたり、いつも手を差し伸べてくれてありがとう。
私はごとが号泣して本音をぶつけてくれた時、本当に嬉しかったです。本気で向き合える仲間が、親友が居ることを実感できた瞬間でした。
ごとと同じ部活で一緒にトレーナーと審判をできて本当に良かった。
あと少し、お互い支え合って日本一を獲れるよう全力を尽くそう。
これからもよろしく。大好き。
家族へ
ここまで私を育ててくれてありがとう。
家族のサポートがあったから、今最高の環境で楽しく部活動ができています。
悩んだ時に話を聞いてくれたり、応援に来てくれたり、すごく嬉しかったし感謝しています。
最後までチームの勝利に貢献できるよう全力で部活をやり抜きます。
これからもたくさんお世話になると思いますが、よろしくお願いします。
2025/10/5 TR 田甫星奈