3年前の5月、この部活に入部して、もうラストシーズンの半分が終わった。
ここまでの3年間、色んなことがあった。
1年生。正直思い描いていた大学生活とはかけ離れていて嫌になることも多かったけれど投げ出さずに頑張った。ウィンターでは準優勝こそしたけれど、Frコーチさんに優勝を届けられなくって、本当に悔しかった。
2年生。実力的にBにいることが多く、Aで活躍する同期の姿が眩しかったし、自分の姿が情けなかった。先輩方やコーチさんにも死ぬほど迷惑をかけた。そんな中望んだBリーグ。夏まで勝ちが全くなかったチームで関西制覇まで漕ぎつけてとても嬉しかったけれど、関東との戦いでボコボコにされた。その試合では自分のせいで失点したシーンがいくつもあったし、迷惑をかけた先輩方やコーチさんに恩返しすることができず、不甲斐なかったし、悔しかった。
3年生。上回生が少なくって人数的にAにいることが多かったけれど実際自分の実力はそんなことはなかったし、試合で活躍することもなかった。シーズンを通して負けが続き、チームの雰囲気も悪くなっていった。最終的には入れ替えを阻止することができたけれど、しんどいシーズンを通してどんな時も前を向き続けた4年生に対し申し訳なく思ったし、自分のことが恥ずかしくなった。
そんな中迎えたラストイヤー。
4年生になるまで、ずっと色んな先輩方から「ラストイヤーが1番楽しいからそれまで辛抱強く頑張れよ。」と言われ続けた。
実際、今がこの4年の中で1番楽しい。ラクロスのスキル的に出来ることも、考えられることの数も今までよりはるかに増えている。
その反面、1番プレッシャーも感じていてしんどい。今年はBcapという役割を全員の信任のもと務めさせてもらっている。それもあって、自分が上手くなってAを目指しつつ、Bチームという1つの集団のビジョンを考え続けるのは、今までになく苦労している。
そんな中、昔から考えていたことだけれど、「何のためにKULに入って、ラクロスをしているんだろう」って、今までよりも強く考えることが増えた。
昔は、「中高時代部活に本気に取り組んだことのない自分を変えたかった」とか、「お世話になった人に恩返しがしたい」とか色々と考えていて、それは今でも自分が行動する指針の一つだ。
でも、今年の途中くらいから別の気持ちが芽生えてきた。
今の仲間と、ずっと笑っていたいし、最高の景色を見に行きたい。
自分はどちらかというと後輩をする方が得意で(それでも沢山迷惑をかけたけど)、先輩としてのスキルはあんまりないし、舐められても仕方ないくらいだと思っている。実際、大して活躍もしなかった昨シーズンを経て下回生が多い今シーズンを迎えることは、少し怖かった。
けれど、シーズンを経るにつれて、下回生が僕たち4年生と同じ熱量もしくはそれを上回る熱量で部活に取り組んでいるのを見て、逆に勇気づけられることがあった。もちろん、ラストイヤーで学生日本一を絶対に取ろうと頑張る同期の姿にも勇気づけられたし、現役を引退しても尚、KULが学生日本一を獲るその瞬間の為に、練習に来てくださっているコーチさん方に頭があがらないと思ったことも何度もあった。
こんな団体、そうとない。
引く手数多の誘惑に囲まれた大学生が、共通の信念に基づいて自分の生活の大部分を賭してまで頑張る団体。
この団体に属せていて、ただただ幸せだと思う。胸を張ってそう言える。
ただ、この幸せを幸せだけに留めておくのではなく、全員の信念が身を結び、報われるその日を迎えたい。
その為には何より勝つこと。どんなに想いを募らせようが、勝つことでしか得られないものがあるし、それこそが俺たちが求めるもの。
中高と部活にコンプレックスがあった自分への報いも、死ぬほど迷惑をかけてお世話になった先輩方やコーチさんへの恩返しも、最高の仲間とラクロスをし続けるのも、全部勝つことでしか叶えられない。
でも、正直言って、今自分は負ける気が全然しない。特に自分が深く関わるBチームに関しては強くそう思う。
ここに来るまで負けた試合だってあった。その度に悔しい思いをしたし、特にBリーグ開幕戦、4度のサドンビクトリーで負けた時は開幕戦だったけど泣きそうだった。
でも、どの負けも俺たちは無駄にしなかったし、負ける度に強くなった気がする。それはラクロス面でもチーム面でも。
各々がチームを勝たせるんだっていうプレーや言動が増えてきて、Bcapとして本当に心強い。
だから俺は、そんなチームメイトやコーチさん方の想いを無下にはできないし、その想いを一つにしてチームを勝利に導く。そんな思いで最近の試合に望んでいる。
俺自身はあまりに無力な人間だけど、心強いチームメイトやコーチさん方の存在が僕を奮い立たせている。
俺も誰かを奮い立たせられる人間でありたい。
ここから先、AもBもFrも負けられない試合が続くけど、仲間の存在を思い出しながら頑張ろう。KULには心強い仲間が何人もいる。別に1人で戦ってるわけじゃないし、チームで勝ちにいこう。
それでも不安なら俺のこと見てください。良くも悪くも声は出るからそれでチームの雰囲気を上げるのは得意だと思ってるし、何より俺自身はみんなのことを信じているから前を向き続けます。今度は俺がみんなを奮い立たせる番だと思ってます。
もう負けられない。でも負ける気もしない。こんなに心強い仲間がいるんだから。
全学日本一を獲るその日まで、突き進もう。
2024/7/13 #7 岡本健佑