俺は日本一をとるためにラクロス部に入部した。
ラクロスが楽しかったから、ラクロス部の雰囲気が良かったから、という理由は多少なりともあったにしろ、大学の部活で本気で日本一を取りにいきたいという思いが一番の理由である。入部ミーティングでも日本一に貢献したいと意気込んだのを覚えている。
新歓で日本一を前面に出してアピールし、全日本大学選手権で準優勝し、日本一を目指しているチームなら、全員が意識高くラクロスファーストで取り組んでいるものだと思っていた。
現実はそうでは無かった。
自主練しなかったり、筋トレをしなかったり、モチベーションが薄れていったり、
そういう部員はどの代にも一定数はいたと思う。2回生のときまでは自分がラクロスを上手くなることしか考えて無かったから、KULになぜこのような部員がいて、日本一に向かって進もうとしないのか意味が分からなかったし、そんな部員は部活を辞めてしまえとも思っていた。
3.4回生になってチームのことについて考えられるようになってから、ラクロスに割くことのできる時間は人それぞれであることに気づかされた。ラクロスが思うように上手くならなかったり、学業、バイト、遊びなどのラクロスよりも優先したいことが見つかったり、練習が楽しくなかったり。モチベーションを保つことはとても難しいことだし、自分がモチベーションを維持することが比較的簡単な環境に身を置かせていただけていたことにも気づかされた。
でも、全員がラクロス第一に考えられるようなチームでなければ、勉強ばっかりして運動神経も決して良くない京大生がラクロスで日本一なんて達成できる訳がない。全国の強豪チームに勝てる訳がない。
全員がラクロスに本気で取り組めるような環境を作りたいと主将に立候補した。実際は他人をモチベートすることがそんなに得意ではないから自分がしたことは、30期のみんなに協力してほしいと働きかけたくらい。練習を盛り上げてくれたり、組織体制に対して意見をくれたり、そして部員の悩み相談やモチベートをしてくれたポジリーダーには特に感謝している。
協力してくれる仲間のおかげで、今年のチームは日本一に向けて真剣に取り組めているメンバーが全員とは言えないけど、比較的多いと思う。4回生が多いチームだからかもしれないけれど、人数が例年に比べて少ないからかもしれないけど、日本一に向けて正しい道をたどっていると思う。
朝練習して、昼ビデ反して、夕方か夜にまたグラウンドに集まって自主練か筋トレをする。そんな生活を毎日してる部員がほとんど。これだけたくさんの時間をラクロスにかけてきた。
明日の相手は関西学院大学。ウィンターで負けて、トップリーグでも負けて、リーグ戦でも負けている相手。
ただ、負けを期に確実に成長している。特にリーグ戦の負けからは、試行錯誤を繰り返しながら特に成長した期間だと思う。このまま負けっぱなしで終われない。
明日勝って全学の舞台に立つのは京大だ。
2022/11/04 #52 立松侑悟