気づいたらリーグ戦も初戦、第二戦が終わり、4年間もあと残すところ数ヶ月となった。
3年前の春。宇治グラウンドで雨の中入部宣言をした私は、瞬く間にラクロスという競技にのめり込んでいった。
理由はわからない。
学生日本一を目指すこの人達を支えたい、チームの雰囲気が良い、先輩方がかっこいい、ただ目の前のラクロスというものをもっと知りたい。
全部だったような気もする。
小学校からさまざまなスポーツを経験してきたが、野球も兄の姿を追ってやってるだけ、バスケも勉強の二の次みたいになってしまった自分にとって、小さい頃から努力ができて、野球という1つの事に膨大な時間と熱量を注ぐ兄の姿が羨ましかったのかもしれない。
そこまでアツくなれるものに出会いたい、と
どこかで思っていたのかもしれない。
当時は審判にも一切興味が無かったが、スプリングブックやルールブックを読むのが楽しくて、常にリュックに入れて暇があれば読んでいた。授業の空き時間に過去の京大の試合動画を漁ることが日々の娯楽となっていった。
1回生の時は何もわからず、ただ毎日を部活に費やした。TRの勉強、テーピングの練習、空きコマにグラウンドや壁に行ってみたり。
自分はとても恵まれていると感じた。
テーピング、アイシングを巻くこと
FO、6on6の笛を吹くこと
解剖学を学ぶこと
全部が"楽しい"ものであって、選手が良いプレーをできてラクロスを"楽しい"と感じる時と自分にとっては等価に感じていた。
もちろんミスったら悔しいし嫌になる時もあった。
(クロパにはFOの笛が楽しいと言うと「どこがやねん!」と未だに突っ込まれるけど…笑)
少し話は変わるが、色んな大学の引退ブログを読んでいるともう見飽きたと感じるほど出てくるのが"スタッフの存在意義"という単語だ。
最近改めてこの事について話す機会があった。
スタッフは点を取れないし、勝敗に直接関わらないからモチベーションの維持が難しい。
自分でも少し冷めた考えなのかなと思う時はあるが、その事について考えたり、悩んだりするのも良いかもしれない。
ただ、何百回考えた所でその事実が変わる事は無いと私は割り切っていた。そんな事はわかりきった上で、覚悟を持って入部したはずだからだ。
しかし、23,24シーズン。2シーズン通してリーグ戦で京大が勝てたのは入れ替え戦含めて4試合。
正直負け癖がついてしまい、自分の無力さを感じてしまっていた。
チームに関わる機会も増えて、組織全員が同じ方向を向いて活動し続ける難しさも知った。
そして、そのまま辞めていく同期もいた。強い京大に憧れを持つ人から順番にどんどん離れていった。
そんなチームを見て悔しかった。
絶対に強い京大を取り戻す。この代は強いと思ってもらえるような代にしたい。
そんな矢先、半年間チームから抜ける事になった。2年の時からわかっていた事だが苦しかった。
25シーズン、自分がいない間に練習試合で関東に勝って、トップリーグでは優勝する仲間の姿を見ると同時に、このチームに戻ってまた今まで通りやっていけるのか不安になった。
そして、来週から復帰できるという時に、色んな不安が爆発してしまい、せいなの前でわけもわからず号泣していた。
でも、その不安を受け止めてくれて「待ってる」と言ってくれた同期、復帰後の朝練で笑顔で「お久しぶりです!」と、いつもと変わらず話しかけてくれる後輩を見て、チームにいなかった分、もっと頑張ろうと思えた。
できること探して、チームに何か影響を与えられるようになりたいとより強く感じるようになった。
そして、ラストシーズンにも関わらず、今年はチーム外でも色んなことに挑戦させてもらった。
『何か1つでもチームにもたらしたい』
その一心でやってきた。
現在、リーグ戦2戦2勝。
しかし、ここからは神戸、同志社、阪大、関学と23,24シーズンで悔しい思いをしてきた相手と戦うことになる。
私たちは強くなった。ここからもっと強くなる。
もう後悔はしない。
アップから最高に盛り上げて、状態よく試合に送り出す。
ベンチでは通らない声を枯れるまで出し続けるし、ボードを持ちながら口悪く叫んでるかもしれない。(これは反省してます。)
選手の足が攣ったら、伸ばしに何度でもフィールドに駆けつけるし、疲れてそうなら爆速でボトルを届けに行く。
そして、良いプレーが出たら全力で喜ぶ。
やれることはたくさんあるし、いつも通りやるだけ。
あと残り少ない試合を全力で楽しもう。
書くと長くなりそうなので迷いましたが、
最後にお世話になった人達へ(ここに書ききれなかった方々すみません)
33期へ
奇数代は変なやつが多いだの、不仲だの言われ続けてましたが、いじられキャラの主将がいて、いじり続けるNU組(?)がいて、個性豊かなOF陣がいる最高の代だと思います。
まだまだみんなとラクロスがしたいです。たくさん勝ちましょう!
34期へ
他のみんなが書いてくれてるように、想像以上の活躍とワクワクするプレーを魅せてくれて嬉しいです。
試合で伸び伸びとプレーする姿を見て、もう何も心配してないです。もっと暴れ回ってください!
特に、みその点には期待してます!緊張するなよ〜!
35期へ
AやBで試合に出る事、活躍する事、それぞれの目標があると思います。
上回になって思い通りにプレーできていない人もいると思います。ただ、今が1番がむしゃらにできる時期なのかもしれません。
たくさん試行錯誤して共に成長していこう!
36期へ
片手で数えるぐらいしかFr練に行けていないし、私の名前を知らない人も多いと思います。
それでもFrの試合は全部チェックしちゃうし、B練で頑張ってる子はすごいなぁと思います。
私たちの代は予選全敗だったので、サマーでの勝利楽しみにしてます!
TRズへ
私がオブラートに包むのが苦手な故に厳しいこともたくさん言ったと思います。それでもついて来てくれて、先輩にも臆せず不満をぶつけてくれる事もあって、とても感謝してます。
まだまだここから京大TRのレベルを一緒にあげていこう!
審判でお世話になった方々へ
3年目に入りましたが、ポストmtgでポジティブな発言から始められるのにはもう少し時間がかかりそうです…笑
そんな私の自己肯定感を上げつつきっかけをくださった杏樹さん、あやさんを始め、たくさん教えてくださった審判員の皆様には感謝しております。同期にも恵まれて、良い環境で学ばせてもらってるなと日々実感しております。
最近は、他地区の方ともお話できる機会が増えて、より一層審判が楽しくなりました。
これからもよろしくお願いします!
あやりへ
MGは今でこそ増えたけど、1人でたくさんの後輩を抱えて大変だったと思います。
特に感謝したいのは、自分がしていない審判活動にも積極的に理解を示して、協力してくれたおかげで、今年の京大は一気に審判が盛んになったと思ってます。
あやりちゃんとはずーっと言ってるけど、また飲みにでも行こうね!
せいなへ
さすがに少し期待していたのではないかと思います。笑
あんまり真面目に書くと壮行会みたいに泣いちゃうので簡単に。
常に私の前を試行錯誤しながら果敢に走り続けて、輝いているせいながずっと眩しかったです。そんな逞しいせいながHTRとして少しでも活動しやすい環境を作る事が、私のやりがいの1つだったように思います。お互いぶつかって、その度に怒ったり、泣いたり、忙しい4年間でしたが、せいなと部活だけでなく、他愛もない話をしてる時間も全部が楽しかったです。
ほんとにありがとう!
両親へ
小さい頃から私のやりたい事を尊重してくれて、なんでも挑戦させてくれたことに感謝してます。ありがとう。
おそらく2人とも私が大学でもスポーツをすることに期待してくれていた分、スタッフになると試合を観に来ることは無くなって、少しだけ申し訳ない気持ちになってました。
でも、ファンリーグの審判を走るってなった時、スタンドにはほとんど人もいなかったのにわざわざ2人で観にきてくれたのは鮮明に覚えているし、嬉しかったです。
まだまだご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
長く拙い文章になりましたが、ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。
皆様の日々のご支援、ご声援があってこそ成り立つ活動だと思っております。
25KULはあと数ヶ月にはなりますが、今後ともよろしくお願いいたします。
Fight on.
2025/08/16 TR 後藤田遥菜