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2025

25KUL Emotion #52 中園侑希


今年の2月、自分の人生を変える出来事があった。


2月20日の朝6時、地元の友達からの電話で目を覚ました。

とっさに嫌な予感がして電話に出た。


「星七が亡くなった」


落ち着いた声でそう伝えられた。



皆渡星七は自分の地元の6人グループの親友で、嫉妬するほどすごい人だった。あの青山学院大学駅伝部に入り、昨年の箱根駅伝では登録メンバーにも入っていた。ただ努力家なだけではなく、明るい性格で常に周りの人を笑顔にしていた。ただ運悪く、昨年の冬にがんにかかってしまった。

彼は癌にかかってから、noteというアプリでブログを発信していた。その内容は、がんになっても箱根を目指したいというものだった。彼がブログを発信し始めた理由の一つに、自分の行動が誰かの前向きな気持ちのきっかけになりたいからというのがあった。人生のどん底であるはずなのに、とても輝いて見えた。



まだ亡くなってすぐの彼に急いで会いに行ったその日から、自分は得体のしれない負の感情に飲まれていた。

お葬式の次の日からチームで気合を入れてる試合が始まる自分は、気持ちを切り替えないとと思い、自然とその感情に蓋をしてしまっていた。


しかし6月、自分の気持ちを整理するきっかけがあった。

久しぶりにnoteを開き、彼の名前で検索をかけると、目を引くブログがあった。その投稿者は青学駅伝部の星七の同期の男子マネージャーだった。


「君がいた日々を、生きていく」というタイトルの投稿では、星七の訃報を聞いてからの数日間と、これからの決意が書かれていた。

星七のことを風化させない、毎日を全力で生きる、新しくできた夢、そこにかかれていた内容全てが自分に刺さった。過去を過去で終わらせず、前を向き、挑戦を始めていた男マネさんを見て、自分がどうしたいのかを真剣に考え始めた。



男マネさんから刺激を受けた矢先、もう一つ自分に影響を与えた出来事があった。

地元のグループの友達の一人から、星七の彼女が青学ミスコンでファイナリストに残っているという報告を受けた。

彼女とは葬式の後に一緒に話して、悲しいときにこんなにも明るい表情を出せる人がいるんだと感銘を受けたのを覚えている。


その報告を聞いて、彼女もきっと彼女なりの決意をして行動を起こしたのだと思い、連絡をしてみた。彼女は、星七の分も自分が活躍しないといけないと頑張っているから、ぜひ応援してほしいと言っていた。そして実際に今も自分のなりたい姿を求め、伝えたいことを発信しようと頑張っている。彼女の人としての強さに、憧れを感じた。


彼らだけではなく、同じグループの友達も、今まで以上に自分らを大切にしようと意識して行動しているのが伝わる。一緒にいるだけで幸せを感じるほど愛を向けてくれる。


星七は亡くなった今もなお強く輝き続け、その強い光が多くの人を輝かせ、行動を変えている。

この人たちみたいになりたいと強く思った。考えるうちに自分がしたいことがたくさん浮かび上がってきた。


したいことの中の一つ、この大学生活で自分ができること。

私は、もう直接伝えることができない彼への思いを、このラクロスでのプレーで示したい。

彼に影響を受けた、そして彼のためにという思いを背負った自分が活躍することで、彼の21年間の価値を証明したい。

この目標ができてから、試合を活躍を示せる場ととらえることができるようになった。試合前に彼の好きな曲を聴くことで気持ちを再認識することができた。

背負うものの大きさに、後ろを向く暇なんてなくなった。


そしてこの新しくできた目標は、学生日本一という今まであった目標をさらに強くさせた。

自分は天国からでも一番目立ってて見やすい場所に行きたい。それは日本一以外のどこでもない。だからこの目標を達成しなければならない。

この目標を達成してやっと、満足のいく顔で報告ができると思っている。

一人では達成できない目標、KULのみんなでならとれると思ってます。本気でとりたいです。とろう。



本音を書きたいという思いだけで、書いていいのかわからないまま暗い話をしてしまいましたが、ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。

少し長くなったけど、まだまだいっぱい考えてて、誰にも言えてないので、また話せる場があれば聞いてくれたら嬉しいと思います。



最後に

自分のことを応援してくれている人、その思いを無駄にはしません。

自分のことを大切にしてくれている人、本当に感謝しています。一生かけて自分も大切にするので、今この部活をやっている自分を応援してくれると嬉しいです。


☆☆☆☆☆☆☆


2025/9/5 #52 中園侑希


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